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観劇遠征やめます

今日(正確には日付変わって昨日)限りで、観劇目的で上京するのを辞めることにした。

正確に言うと、ある特定の俳優さんのファンを辞めることにした。別にその方が嫌いになったり興味を無くしたからではない。そこに至るまで色々考えたし苦しい思いも悔しい思いもしたのだけれども、今日きちんと「最後の舞台」を観劇して彼にさよならのあいさつをし、その上で自分の気持ちが一寸も動かなかったので、決意としてここに残すことにした。

「ファンのお作法」に対する違和感

ファンを辞める理由のひとつとして、ファンのなかで自然発生的に出来上がった「お作法」に付いていけなくなったというのがある。

例えば、ある舞台を観劇した際余りにも酷い内容だったので、Twitterで「クソ舞台」と書いたところ、ファンのひとりに削除を強く求められたことがあった。曰く、

「◯◯さんの舞台に関わる悪いことを書いて、もし『◯◯さんのファンはマナーがなってない、あいつを使うのは避けよう』とかなったら、シイナさん責任取れるの?!」

とのことだった。確かに俳優さんにご迷惑をおかけするのは本意ではない。でも、それって何か違うような気がする。お金返せ的な酷い舞台はきちんと酷かったって感想を述べるべきだし、そのほうが俳優さんにも制作さんにも伝わったり改善の余地を作ったり出来るんじゃないかと思っている。

幾ら好きだと言っても、そんな言語統制を甘んじるほど私は盲目的にはなれない。

余談だが、前述の台詞を吐いた女性はその後俳優さんに関するとある問題行動を起こして、彼が当時持っていた一番大きな仕事を降板するきっかけを作った。何が「責任取れるの?!」だ、と。

ファン度自慢とマウント合戦

そして、その俳優さんのファンはみな、変なことで張り合ったりマウントを取ったりしている。

そのひとつが、差し入れや公演祝い花のレベル自慢。幾らのお花を贈ったとか、数万の差し入れをプレゼントしたとか、そこを競うことで「愛情の深さ」を誇示しようとしている。

俳優さんが喜んでくれるのが目的なら、私は別に構わないし贈り甲斐もある。しかし、彼女らのやっていることは俳優さんへの贈り物ではなく、あたかも「高価な贈り物をする自分に酔う」、もしくは「高価な贈り物をすることで俳優さんに威圧感を与え、あわよくばどうにかなってやろう」という印象すら受けることがある。そしてファン仲間のLINEグループでは「今日の舞台で何々を送っちゃった☆」「あたしは明日、これを持っていく予定。」などと、写真付きで自慢合戦を始めるという不毛さ。

経済的にも、精神的にも、どんどん高額化する差し入れ合戦に疲れ果ててしまった。

もうひとつ。新たにファンになった方に対して「先輩風」を吹かしまくる風潮が耐えられなかった。

例えば、俳優さんが大きな舞台に出演して上手く当たり役を掴んだ折。彼のTwitterに返信する方がいると即座に捕捉したうえで「あたしはもう◯年ファンやってるから」「あたしは◯◯さんとメッセ交換してるから」などと自慢し威圧する。そんなことをしたら新たなファンがつかなくなるとしか思えないのだけれども、彼女らにとっては「◯◯さんに愛されている自分」を誇示する大事な儀式らしい。私にはそれが理解できなかった。

ファン同士の嫌がらせ、いじめ

一番直近でダメージを受けたのが、実はこれだった。先ほどLINEの話題を出したが、実はそのLINEグループはもうない。正確にいうと、ある時期に突然、私以外のメンバーが全員グループを退会した。風の噂によると、その後私以外のメンバーで新しいグループを作ったとか作らないとか聞いている。

その頃と前後して、露骨に避けられるようになった。Twitterで絡まれなくなったり、こちらが何か返信しても返事が返ってこなかったり。もしくは「はいはいそうですねー(棒読み)」的な雰囲気を隠さなくなって来たり。私はかなり鈍感なのでしばらくそれに気づかなかったのだけど、ある時ふと「そういえば最近誰々のツイートを見ていない」と気がついたら、実はTwitterのフォローが外れていたりブロックをかけられていたり。なかにはご夫婦でブロックされた方もいる。

そんななかで昨年暮れに受けた嫌がらせが、今回こういう決断を下した直接の原動力になった。

暴言マウント事件

昨年暮れ、私が応援していたその俳優さんは、かなり大規模な舞台に出演した。勿論私も観劇をするつもりでチケットを購入し当日を楽しみに待っていたが、そんな折(開幕1週間前だったか)、急病で病院に搬送され、私はそのまま集中治療室に緊急入院することになってしまった。

せっかく楽しみにしていた舞台が、重篤な病気のせいで観にいけないかもしれない。かなり絶望の淵に立たされた状態でいたところ目に留まったのは、初日を観に行ったファンの方の、ネタバレを厭わない(むしろ舞台を観に行った人間にしか判らない内輪用語をちりばめた)テンション高めのツイートだった。かなり打ちのめされて、自分が重病で死にかけた為観劇できない可能性が強まったことを弱々しく伝えると、

「えー・・・そのまま死ねば良かったのにw」

と返された。悔しかった。虚しかった。もうこれは是が非でも舞台を観に行って、彼女の鼻を明かさなければと躍起になった。今思うと観劇目的が、俳優さんの演技を見るためではなくて「彼女に勝つ為」にすり替わっていた。

結論から言うと、結局私は舞台を観に行けなかった。入院が長引き千秋楽までに退院出来ないことが確定になったので、躍起になった私は理由を隠して病院に一時外出願いを提出した。千秋楽当日の朝、たまたま体調が安定していたので外出の許可がおり、そのまま私は病院関係者にも家族にも隠れて東京行きの新幹線に乗った。ところがその新幹線が故障で4時間遅延したため、東京にたどり着いた時にはもう終演時間を過ぎていたのだった。もうショックで何も考えられなくなたとき、ふと私は我に返った。

「私・・・・・・何やってんだろ?馬鹿じゃないの?」

それに気づいたとき、色々なものがしゅうっとしぼんだ気がした。正直、もうその時点で「この馬鹿みたいなクラスタ」から抜け出そうと思ったのだけれども、やはりどうしても最後に「俳優さんにご挨拶と感謝の気持ちを伝えたい」という気持ちがあったので、次の公演である今日の舞台を観に伺ったのだった。そしてそれは、物凄く良いお芝居だった。

さいごに

別に私は、その俳優さんを叩く気は全くない。勿論ご迷惑をおかけする気もさらさらない。

ただ、彼を取り巻くファンのきな臭い雰囲気に馴染めなかった。そこで強いストレスを受けてまで彼を応援するということに、もう疲れてしまった。

幸い、今私にはやりたい事ややらなければならない事が沢山ある。それらで充実しているからこそ、変な事で自分のモチベーションを下げたくないから、一旦彼に関するすべてをおしまいにすることにした。

なんか、あの彼女たちのクラスタでは「ファン度の勝ち組・負け組」という価値観があるらしいのだけれども、私は負けたつもりはない。だからといって勝った訳でもないけど、勝ち負けじゃない色々なものを得たので、私はさよならすることにした。もう関わりたくもない。ありがとう、さようなら。